基礎知識

仕事を辞める前に知っておこう!女性が出産・育児でもらえるお金

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起床

会社員を続けるからもらえる出産手当金

女性が社会で活躍することがますます望まれている現代ですが、子どもを育てながら女性が仕事を続ける環境は、今もって厳しいのが現状です。でも長い人生のうち、子育てにかかりっきりになれる時間はほんの数年です。これからのキャリアプラン、ライフプランを考えるときにぜひ参考にしていただきたい社会保険の仕組みをご紹介します。

会社員の女性が仕事を辞めずに出産し、育児休業を取得すると、社会保険から給付が受けられます。例えば、給与30万円の女性が出産後1年間の育児休業を取得すると、おおよそ280万円もの給付になるのです。

まず、産前42日間、産後56日間は、健康保険から出産手当金が支給されます。この給付金は、標準報酬日額の3分の2に相当する金額です。標準報酬日額とは、保険料の算定の基となる金額です。毎年4,5,6月に受け取る給与総額を平均して、標準報酬月額を求め、これを30日で割った数字が標準報酬日額です。

例えば標準報酬月額が30万円の方なら、標準報酬日額は1万円、出産手当金はその3分の2ですから一日あたり約6,700円となります。産前産後の98日間の受取額合計は656,600円ですから、かなりの金額ですね。これは会社員自身の出産でしか受給できませんから、会社員を続ける特権といえます。

また出産手当一時金として42万円が支給されます。この手当は会社員の女性が出産すれば、ご本人が自身の健康保険に請求をしますが、扶養となっている女性が出産した場合は、配偶者が申請します。なお、この出産手当一時金は、国民健康保険からも支給されます。

育児休業手当はパパとママが取得するとお得!

会社員が加入している社会保険は、健康保険(40歳以上なら介護保険も)、雇用保険、年金保険の3種類です。出産・育児に関していえば、この3つの社会保険から恩恵を受けることができます。

健康保険からは前述した出産手当金と出産育児一時金の2つ。雇用保険からは、育児休業手当が支給されます。

育児休業手当というのは、子どもが1歳になる前日まで育児のために休業したときの収入を補償してくれる制度です。例えば会社員の女性が出産後56日を過ぎ、出産手当金が終了するとその後から子どもが1歳になるまでの間が育児休業手当の支給対象となります。

手当の金額は、最初の180日については賃金(雇用保険では、標準報酬という言葉を使わず賃金と言います)の67%が支払われ、その後は50%となります。仮に給与30万円の女性会社員であれば、最初の半年の給付は毎月約20万円を受け取り、その後は15万円となります。つまり、会社員の女性は給料をもらいながら育児ができるというわけです。

また育児休業は男性も取得可能です。むしろ、男性も取得した方が、家計的にはメリットがあります。

例えば、女性が賃金の67%の手当を取得できる180日が終了した後男性がバトンタッチして育児休業を取得すると、ここでも最初の半年間は賃金の67%が補償されるのです。しかもママとパパがリレー式に育児休業を取得すると子どもが1歳2ヶ月まで手当を受けられる期間が延長されるのです。

会社員が社会保険に加入していると保険料を負担しなければならないのですが、産前産後期間中の健康保険料は免除ですし、育児休業中は厚生年金保険料が免除になります。

このように、出産後も働き続ける女性、若い夫婦を支援する仕組みが整ってきています。ぜひこういう仕組みをきちんと理解して、これからのご自身の生活設計に役立てていただければと思います。

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著者 / Author

山中 ヤマナカ  伸枝 ノブエ   心とお財布を幸せにする専門家

金融機関や企業からの講演依頼の他、マネーコラムの執筆や書籍の執筆も多数。 個人相談も多く手がけ、年金、ライフプラン、資産運用を特に強みとしており、具体的なソリューション提供をモットーとしている。株式会社アセット・アドバンテージ 代表取締役。

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