基礎知識

保険金の受取時にかかる税金の基礎

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税金の種類は契約関係で決まります

生命保険の保険金を受け取ると、原則として税金がかかります。どのような税金の種類になるのかは、保険金の種類、受け取り方のほか、誰が保険料を支払い、誰に対して保険をかけ、誰が保険金を受け取るのかという、「契約者・被保険者・受取人」の関係などによって違ってきます。

死亡保険金、満期保険金、個人年金保険の場合、図表のように、契約の仕方によって所得税(+住民税)、相続税、贈与税のいずれかの対象になります。

また、それぞれの税金は申告が必要な場合があり、税金の種類によって申告期限も決められています。

一方で、税金のかからない対象とならない保険金や給付金もあります。

入院・通院・手術給付金、障害保険金(給付金)、特定損傷給付金、がん診断給付金、特定疾病(三大疾病)保険金、先進医療給付金、高度障害保険金(給付金)、リビングニーズ特約保険金、介護年金・介護一時金などは非課税なので税金はかかりません。

契約の仕方による税金の種類

※各種控除によって税額がゼロになる場合もあります

※一時払で加入する生命保険の場合は、受け取り時に20.315%の源泉分離課税になるものもあります

税金の種類による申告の種類

次に、死亡保険金、満期保険金、個人年金保険の年金の3つの保険金について、どんな場合に所得税・相続税・贈与税がかかるのかを具体的に見てみましょう。

1.保険金に所得税がかかる場合

所得税が課税されるのは、死亡保険金、満期保険金、個人年金保険、いずれも契約者(保険料を払う人)と保険金の受取人が同じ場合です。

例えば、妻を被保険者にした生命保険で、夫が保険料を払い込み、妻の死亡で夫が死亡保険金を受け取るケースのように、自分で払い込んだ保険料を保険金の形で自分で受け取る場合です。

所得税は、保険金の受け取り方で所得の種類が違います。一時金で受け取る場合は「一時所得」、年金で受け取る場合は「雑所得」になります。

一時所得の場合、これまで払い込んだ保険料の総額が必要経費になるので、受け取った保険金にそのまま税金がかかるわけではありません。

一時所得の金額は、受け取った保険金の総額から既に払い込んだ保険料を差し引き、さらに特別控除50万円を差し引いた後の、残りの金額を2分の1にした額になります。これを給与所得など他の所得と合算して総所得を算出し、そこからさらに所得控除をした金額に対して一定の税率をかけて所得税を計算します。

雑所得の場合は、その年に受け取った年金の額から、その金額に対応する払込保険料を差し引き、給与所得や一時所得など、ほかの所得と合算して所得税を計算します。また、年金で受け取る保険金が源泉徴収されている場合は、確定申告でその源泉徴収分を精算する必要があります。所得の状況によっては、確定申告で税金が還付されることもあります。

なお、5年以内に満期を迎える一時払養老保険の満期保険金は、金融類似商品となって、保険会社は満期保険金から払込保険料を差し引いた金額に、20.315%(所得税15%+復興特別所得税15%×2.1%+住民税5%)を源泉分離課税して、受取人に支払います。この場合は課税が終了しているので、確定申告の必要はありません。

また、5年を超える契約でも、一時払養老保険、一時払変額保険(有期型)などを、契約から5年以内に解約した場合は、前記と同様の取扱いとなります。

2.保険金に相続税がかかる場合

保険金に相続税がかかるのは、死亡保険金のうち、契約者と被保険者が同一で、受取人が違う契約の仕方の場合です。例えば、夫が被保険者・契約者で、妻が死亡保険金の受取人となっているケースです。このケースでは、妻が受け取る死亡保険金は、相続財産と同じと考えられるので「みなし相続財産」として相続がかかります。

ただし、生命保険の死亡保険金は、遺族の生活費になる大切なお金なので、死亡保険金には一定金額までは税金はかからず、相続人が保険金を受け取る場合に限って、「500万円×法定相続人の数」までは非課税です。

例えば、妻と子供2人の場合には、500万円×3人=1500万円が、非課税金額になりますので、妻が3000万円の死亡保険金を受け取った場合には、3000万円−1500万円=1500万円が、他の相続財産の金額に含めて相続税を計算します。

相続税には生命保険金の非課税枠のほかにも、被相続人に債務があった場合はその債務分が、また遺産相続人が葬式費用を負担した場合はその費用が、それぞれ控除されます。

相続財産の総額から、こうした控除をした残りが相続税の対象になる財産の金額(課税価格)になります。この課税価格から、さらに基礎控除を差し引いた額が相続税の課税遺産総額となります。相続税の基礎控除は、「5000万円+1000万円×法定相続人の人数」です。

ただし、この基礎控除は2015年1月1日以降の相続発生分から、「3000万円+600万円×法定相続人の人数」に縮小される予定です。また、相続税の税率は図表の通りですが、税率についても2015年1月1日から変更が予定されています。

相続税の税率

3.保険金に贈与税がかかる場合

死亡保険金で契約者、被保険者、受取人がそれぞれ違う場合、満期保険金や個人年金保険の年金で受取人が契約者以外の場合には、贈与税がかかります。例えば、死亡保険金だと、契約者が夫、被保険者が妻、受取人が子どものケース、満期保険金や個人年金保険の年金だと、契約者が夫、受取人が妻のケースです。いずれも保険料を負担している契約者(夫)が生存しているので、受取人へ保険金を贈与したとみなされるのです。

ただし、贈与税には、1人について年間110万円までの基礎控除(非課税枠)があります。受け取った保険金からこの基礎控除を差し引いた金額が課税価格となり、これに別表の税率を乗じた額が贈与税額になります。贈与税の税率は図表の通りですが、2015年1月1日以降変更が予定されています。

贈与税の税率

 

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最新保険ランキング編集部

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