メディア

もう読んだ?ネットで話題の年金マンガに反発が殺到!

LINEで送る
Pocket

厚生労働省「一緒に検証!公的年金」

若い世代から大反発?年金マンガの内容とは・・・

難しくてよく分からない!と思われがちな年金制度。確かに新聞等で報道される内容も難しい言葉がたくさん使われていて、ちょっととっつきにくい印象です。

そうは言っても私たちの暮らしにとても重要な役割を持つ国の年金。厚生労働省では少しでも国民の理解を得ようと「マンガ」を作ったようです。

厚生労働省「一緒に検証!公的年金」

もう読んだ?ネットで話題の年金マンガに反発が殺到!

http://www.mhlw.go.jp/nenkinkenshou/

(マンガは上記、厚労省ホームページで公開されています)

しかしこのマンガが、今ネットで大批判を浴びているんです!

Yahoo!ニュースでは以下のように伝えています。

「特に批判が集まっているのが、給付額の世代間格差について描いた場面だ。働く20代女性の「年金額が今の人よりすっごく減るって聞いたわ」という悩みに、年金子は現在給付を受けている世代が教育や医療が不十分な時代を耐えて日本を発展させたと熱弁を振るい、「そのおかげで今の若い世代が豊かに暮らしていることを考えると、受け取る年金に差があったとしてもそれだけで若者が損とは言えないと思いませんか?」と訴えかける。」

ここだけをクローズアップすると、確かに浪花節的な感情論のようで、納得いかないと思う方も多いかも知れませんね。

またマンガの最後のコマで年金制度を解説している「年金子」と名乗る若い女性が、「バリバリ働いて、今週のお見合いパーティーも頑張りましょう!」というセリフで終わるところも、あまり共感を得られていないようです。

誰かの意見に流されずに自分自身で検証してみよう

厚生労働省のマンガを読んでの感想は人それぞれでしょうけれど、大事なところは発信された情報をきちんと受け止め、理解することではないでしょうか?筆者自身、このマンガは昨年リリースされた頃より何度か目を通していますが、なかなかの力作だと思っていますし、年金制度のあり方を考えるのには良いきっかけとなると考えています。

例えば最も批判を浴びている「世代間扶養」とは現役世代が払った保険料を高齢者の給付に当てる仕組みです。つまり保険料を支払ってくれる現役世代が存在する限り、高齢者の給付はなくならないわけです。

これが現役時代に自分のお金を積立て、高齢になった時にそのお金を取り崩す「積立型」で年金を運営すると、将来のインフレに対応しきれなかったり、長生きによって蓄えが尽きてしまったりと、やはり老後を支える国の仕組みとしてはいろいろ不都合が生じてしまうのです。

もちろん世代間扶養は、数のバランスがポイントです。保険料を支払う数と、給付を受け取る数のバランスが崩れると保険料を増やすか、給付を減らすかしないと仕組みが維持できません。その解決策は、厚労省のマンガの最後で示している女性がもっと子どもを産むことだけではなく、経済の安定や国の成長なども必要で、国民全体で方向性を示し、推進していかなければならないとても大きな問題なのです。

仮に日本に年金制度がなくなったらどうなりますか?社会保険料の負担がなくなり、みんながハッピーになるのでしょうか?

国の年金制度がなくなると、障害者への生活保障である障害年金がなくなります。

一家の大黒柱を失った遺族の生活保障である遺族年金がなくなります。

私たち自身を含め、高齢になった時の生活保障である老齢年金がなくなります。

国のセーフティネットがなくなるということは、その分個人的に貯蓄や民間保障で備えなければならにという意味です。仮に高齢者の生活費が年間300万円必要だとして、老後30年間で1億円近くもの貯蓄をそれぞれがしなければなりません。私たちにその覚悟はできているでしょうか?

今回の騒ぎを受け厚生労働省は、マンガの一部のセリフを差し替えるなど対応も検討しているとか!?まだ読んでいらっしゃらない方は、ぜひご一読を。その際は、ネットで話題となっている一部分だけを読むのではなく、必ず最初から最後まで目を通してくださいね!

LINEで送る
Pocket

著者 / Author

山中 ヤマナカ  伸枝 ノブエ   心とお財布を幸せにする専門家

金融機関や企業からの講演依頼の他、マネーコラムの執筆や書籍の執筆も多数。 個人相談も多く手がけ、年金、ライフプラン、資産運用を特に強みとしており、具体的なソリューション提供をモットーとしている。株式会社アセット・アドバンテージ 代表取締役。

⇒ 山中さんのインタビュー記事・ご相談はこちら