公的保障

注目される確定拠出年金で節税しながら自分年金作り

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tozan

将来の自分に仕送りをしよう

2回にわたり、ねんきん定期便を使って、将来もらえる公的年金額を試算する方法をお伝えしてきました。

老齢年金、私はいつから?いくらもらえるの? http://hokenqing.com/nenkin5/

50歳を過ぎたら老後の備えも具体的に http://hokenqing.com/nenkin6/

自分の年金がいつから、いくらなのかのめどがついたら、それだけでは不足する老後の生活費を考え実際に将来の自分に仕送りをする仕組みを考えていきます。

たとえば65歳以降月々5万円の生活費が不足するとしましょう。65歳からの時間が仮に25年とすれば、今40歳のあなたは25年後の自分に対し毎月5万円ずつ仕送りをしていく必要があります。なぜならば、将来の自分の生活を支えるのは今の自分しかいないからです。

将来の備えも大事だけれど、今の生活から将来に向けての仕送りをするなんて、経済的にちょっと無理。もう少し余裕ができてからにしよう・・・。私たちは、そんな風に仕送りの行動を先延ばしにしてしまいがちですが、かえって月々の仕送り額が増え、ますます大変になってしまいます。将来の自分への仕送りは今すぐ始めたほうが賢明なのです。

では、どうやって仕送りをするのがベストな方法なのでしょうか?

保険会社の年金保険もいいかもしれません。証券会社で投資信託を積み立てで購入していくのも良いかもしれません。

自分年金作りの方法はいくつもありますが、今回は、老後への仕送り方法として確定拠出年金をご紹介します

確定拠出年金とは、税制優遇を受けながら老後資金の積み立てができる特別な仕組みです。申し込みは金融機関の窓口となります。お勤め先によって毎月の掛け金上限額が異なり、会社員の方は月23.000円、自営業者の方は月68,000円内で自由に掛け金を設定できます。

仮に月2万円の積み立てを確定拠出年金で始めたとします。この年間24万円の掛け金は全額所得控除となり確定申告をすると税金が戻ってきます。年収500万円の方の限界所得税率は10%ですから、年間24,000円の税金の還元が受けられます。翌年は税率10%の住民税も還元されるので、合計48,000円、つまり将来の仕送り年間24万円を実行すると今の生活に48,000円のキャッシュバックが得られるという訳です。

利益還元率20%は相当お得ですね。

たとえば、証券会社で投資信託の積み立てをしても、このような税制優遇はありません。(5年間利益に対して税金がかからないNISAはありますが)。年金保険は税制優遇がありますが、控除として認められる金額に上限があり、同じケースであっても、税金の還元は所得税・住民税合わせて6,800円にとどまるのです。

「だれでも加入」が実現の見通し

これだけお得な確定拠出年金ですが、残念ながら現在「だれでも加入」できるわけではありません。会社でこの制度が導入されている方、あるいはお勤め先に企業年金がない会社員さん、自営業者の方のみが対象です。

しかし、極めて近い将来この確定拠出年金は「だれでも加入」できるようになる見込みです。そうなると、公務員さんやパート勤めの主婦の方なども加入できますから、積極的に活用してもらいたいと思っています。

確定拠出年金は掛け金が全額所得控除になるだけではなく、60歳までの加入期間中の利益も非課税です。たとえば確定拠出年金は毎月の掛け金を定期預金や投資信託といった金融商品に預けていくのですがその際定期預金で得た利息が非課税で受け取ることができるのです。利息にかかる税金は20%ですから、この非課税という優遇が60歳まで継続されるのはとても大きなメリットです。投資信託で得た利益も同様の扱いです。

さらに60歳以降、老後の生活資金として引き出しをするときも、税制優遇が受けられますので、確定拠出年金は特別にお得な「自分年金制度」なのです。

これだけお得な確定拠出年金制度ですが、ご存じない方も非常に多いです。これは加入窓口である金融機関にとってこの仕組みはもうからないので結果みなさんに情報提供をせず、他の「金融機関にとって」儲かる商品をおすすめしてくるからなのです。

国の仕組みをしっかり学んで、将来の自分への仕送りを実行していただければ、と思います。

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著者 / Author

山中 ヤマナカ  伸枝 ノブエ   心とお財布を幸せにする専門家

金融機関や企業からの講演依頼の他、マネーコラムの執筆や書籍の執筆も多数。 個人相談も多く手がけ、年金、ライフプラン、資産運用を特に強みとしており、具体的なソリューション提供をモットーとしている。株式会社アセット・アドバンテージ 代表取締役。

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