公的保障

50歳を過ぎたら、老後の備えも具体的に

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50歳以上のねんきん定期便の見方

人生90年、一生現役!と声高に言うものの、50歳を過ぎたらやはり折り返し地点。30代、40代の頃とは明らかに違うからだの変化や心の変化があります。同世代の仲間内では健康を意識した話題が増え、かえって若くない自分を自覚します。家庭においては、子どもたちが成長し、そろそろ巣立ちの頃になりますが、代わって親世代の介護が心配になってきます。

そんな50代は、そろそろ自分自身の老後の備えも具体的に考える時期でもあります。50歳になると、それまでの「ねんきん定期便」とは形式が異なる「ねんきん定期便」が届けられます。

50歳以上のねんきん定期便には、老齢年金受給開始年齢と年金見込額が記載されています。サンプルの「年金を受けられる年齢」というのが、老齢年金受給開始年齢です。

男性で昭和36年4月2日より後に産まれた方、女性で昭和41年4月2日より後に生まれた方については、年金受給開始年齢は一律65歳からですが、それ以前に産まれた方については65歳よりも前に「特別支給の老齢厚生年金」が受給できます。ただし、この開始スケジュールは生年月日および性別によって異なるので、ねんきん定期便でその具体的な情報を確認します。

ねんきん定期便には、年金受給開始年齢のほか、老齢年金見込額が記載されています。例えば50歳で受け取るねんきん定期便に記載された「見込額」は、51歳以降給与額が変わらないという前提で計算された金額です。そのため、出向や転職などにより、給与額が変化した場合この見込額は変わります。そのためねんきん定期便は毎年チェックする必要があります。

50歳以上のねんきん定期便サンプル

ねんきん定期便で、自分の年金は何歳からいくらが確認できます。

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家計の見直しは、保険の見直し

ねんきん定期便を使って、老齢年金が何歳からいくらもらえるのかを確認したら、年金だけでは不足する生活費を見積もります。日々の生活費だけではなく、お子さんの結婚資金や家のリフォームなど単発的な費用も忘れずに見積もります。

老後に必要な金額を見積もったらいよいよ具体的な資金計画を始めます。

まずは手元資金の棚卸しです。預貯金のほか株や債券といった金融資産も一覧にまとめてみます。住宅ローンがあれば、残高、返済期間、金利をチェックします。借り換えや繰上げ返済などを検討し、老後の暮らしにできるだけ負荷がかからないようにします。

当面使わないお金と積立に回せるお金は、老後資金用にしっかり運用しましょう。NISAや確定拠出年金など、税制優遇を受けられる仕組みもありますので、優先して活用します。

もちろん保険の見直しも必要です。例えば会社員男性が亡くなると、奥さんには遺族厚生年金が支給されます。この金額は赤い枠で囲んだ「厚生年金額」の75%です。遺族厚生年金のほか、奥さんが65歳未満であれば中高齢寡婦加算が年間約60万円上乗せで支給されますし、65歳以上であれば、中高齢寡婦加算ではなく、奥さん自身の老齢基礎年金が上乗せで支給されます。

老齢年金

試算した遺族年金と預貯金で奥さんの生活が成り立つのであれば、死亡保険は不要となり、その分を将来の生活費として先送りすることも可能です。

ただし生命保険には、相続対策という局面もあります。今年1月より相続税の非課税枠が改定されたことをうけ、相続に関心が高まっていますが、対策のひとつとして注目されているのが生命保険の活用です。

もちろん生命保険の見直し、住宅ローンの計画、資産運用など老後までの時間が、そろそろカウントダウンになる50代はやるべきことがたくさんあります。お金の計画は、専門家に相談しながら無理のない、実現可能な目標を立てしっかり取り組みたいものです。

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著者 / Author

山中 ヤマナカ  伸枝 ノブエ   心とお財布を幸せにする専門家

金融機関や企業からの講演依頼の他、マネーコラムの執筆や書籍の執筆も多数。 個人相談も多く手がけ、年金、ライフプラン、資産運用を特に強みとしており、具体的なソリューション提供をモットーとしている。株式会社アセット・アドバンテージ 代表取締役。

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