公的保障

もしもの時の安心。病気で働けなくても、無収入にはなりません!

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もしもの時の安心。病気で働けなくても、無収入にはなりません!

会社員のみの特典:傷病手当金

病気やけがで医療費がかさんでも、日本の健康保険制度では医療費の自己負担は3割です。またその自己負担も1ヶ月の上限額が高額療養費制度で設定されていますから、医療費の経済的負担を必要以上に心配することはないでしょう。

でも気になるのは長期療養を必要とした場合の収入減です。体調が悪ければ、今までのように働けないでしょうし、療養のために働く時間が制限されてしまう可能性もあります。

そういう場合でも頼りになるのは、やはり国の健康保険制度。

会社員の場合、病気やけがで働けずに欠勤が4日以上続くと、健康保険制度から給与額の約3分の2が支給される「傷病手当金」という制度があります。病状が改善しなければ、最長1年半という長期にわたって収入が補償されるのです。

この傷病手当金は、療養が原因で会社を辞めてもその治療が継続する限り受給ができます。会社員じゃなくなっても、元の給与の7割近くが補償されているというのは、大きな安心ですね。

例えば給与30万円の方が1ヶ月病欠して給与がゼロになっても、20万円を傷病手当金として健康保険から受け取れます。この手当金は所得税や住民税がかからないお金でもありますから、それまでの手取りと比較したときは、3分の2以上の価値があるという訳です。

一方民間の医療保険は、入院したら一日あたりいくら、と給付額が決まっているものがほとんどです。つまり入院しないと保険はおりないというのが一般的なのです。でも傷病手当金は、自宅療養でも給付を受けられます。例えば、「うつ」のような精神疾患の場合、投薬を受けながら自宅療養というケースがあります。このような場合、医療保険からは給付はありませんが、傷病手当はもらえるのです。この辺りは、公的な保障と民間の保障の大きな違いでしょうね。

傷病手当金が終わるとき、傷病手当金がないとき

とはいえ、傷病手当金も最長1年半の受給で終了します(健康保険組合などに加入している場合、それ以上受給できる場合もあります)。それでも職場復帰ができないような状況であると、それまでの生活を大幅に見直していかなければならなくなります。

もしその時に、お子さんの進学が重なったら・・・もしその時に、住宅ローンの支払いができなくなったら・・・そんな不安を解決するのが民間保険の「所得補償保険」です。「就業不能保険」と呼ばれるものもあるようです。いずれにしろ、働けない状態をカバーする保険です。

特に若い方の場合、病気やけがで体が不自由になっても公的な介護保険が適用になるわけではありません。そもそも介護保険は40歳以上が被保険者ですし、たとえ40歳以上であっても65歳までは交通事故などでの介護状態は保険の対象にならないのです。

所得補償保険は、あまり知られていませんが、これを機会に確認してみるのもいいですね。ただ商品によっては、精神疾患は給付の対象としないなど制限があるものもありますので、万が一のことを想定してしっかり考える必要があります。

また、そもそも国民健康保険には傷病手当金はありませんから、自営業者や個人事業主で国保に加入している方は、ご自身が働けない状況になった場合の国の保障がありませんので、自分自身でしっかり備えたいものです。

所得補償保険のほかに、三大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)で一定の状態になった場合に一時金が受け取れる保険もありますので、検討されるのも良いでしょう。

公的保障は、職業によっても保障の内容が異なるのです。自分の万が一について、国の制度を理解することも大切です。

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著者 / Author

山中 ヤマナカ  伸枝 ノブエ   心とお財布を幸せにする専門家

金融機関や企業からの講演依頼の他、マネーコラムの執筆や書籍の執筆も多数。 個人相談も多く手がけ、年金、ライフプラン、資産運用を特に強みとしており、具体的なソリューション提供をモットーとしている。株式会社アセット・アドバンテージ 代表取締役。

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