基礎知識

民間の保険に加入する前に公的保障や職場の保障を確認しよう

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民間の保険に加入する前に公的保障や職場の保障を確認しよう

はじめに

生命保険や損害保険に加入する前に、公的な保障制度についてまず確認して、遺族年金・健康保険・労災保険など、国が準備している保障では足りない部分を民間の保険で補うという考え方が、無駄のない保険の入り方の前提です。

公的保険制度でさまざまな保障が備わる

保険の加入、見直しの前にぜひ知っておきたいのが「公的保険制度」。また、勤務先によっては、組織の中に「企業内保障」が用意されている場合もあります。また、公的保険制度には、健康保険、老齢年金、遺族年金、障害年金、介護保険、労災保険、雇用保険など、さまざまな保障を国が用意しています。

つまり、これらの公的保険制度で用意された保障でも足りない部分を、民間の保険で補うことが基本です。 民間の保険に加入する前に、それぞれの公的保険制度の内容を知っておきましょう。その上で民間の保険に加入すれば、保険に頼りすぎることなく、適正で納得のいく保障が実現します。

主な公的保険の種類

保障設計のピラミッド

生命保険の保険金額は遺族年金を考慮して決める

公的年金には、老後にもらう年金と共に、年金加入者が死亡した時に遺族がもらう年金があります。後者のことを遺族年金と言い、加入している年金の種類によって、遺族基礎年金や遺族厚生年金を受け取ることができます。支給される年金の種類や金額は、亡くなった人が会社員か自営業者か、子どもがいるのか、いないのかによっても変わるので注意が必要です。

また、会社によっては、従業員が死亡した場合に、退職したとみなして死亡退職金が支払われる場合や、弔慰金が支払われる制度を設けている会社もあります。企業内保障については、会社ごとに規程が定められているため、一度職場に確認してみるとよいでしょう。

遺族年金や死亡退職金・弔慰金は、一般的に家計を支える人に万一のことが起きた場合、残された家族の生活費用になるもの。そのため、遺族の生活保障として保険金額を決める際には、とても大切な意味を持つのです。

遺族年金の種類

病気やけがへの備えは健康保険制度を知ってから

病気やけがの医療費を、一定額に抑えてくれるのが健康保険制度です。医療費の自己負担割合は、年齢や所得に応じて1〜3割。例えば、小学生から70歳未満の人なら医療の自己負担割合は3割なので、仮に1万円の医療費がかかったとしても、実際の支払いは3千円となります。

さらに、長期入院で多額の医療費がかかった場合でも、1ヵ月あたりの自己負担額を一定額で済ますことができる「高額療養費」制度があります。もし、月に100万円の医療費がかかった場合でも、自己負担額は9万円弱で済むのです。

さらに、会社を長期間休み、給与がでない場合の「傷病手当金」という制度もあります。病気やけがで3日連続で仕事を休んだ場合、4日目から給与日額の3分の2相当が、最長で1年6ヵ月支給されます。ただし、自営業者が加入する国民健康保険には、傷病手当金制度はありません。

健康保険制度からの保障内容を知ることで、民間の医療保険の保障を決める際の目安になるはずです。

高額療養費制度

仕事中のけがや病気には労災保険が適用

健康保険では、業務中のけがの治療費は対象外になっています。そのため、仕事に従事している間のけがや病気については、労災保険を利用することになります。特に外で仕事をしている場合には、思わぬ事故で負傷することも考えられます。このような時には、労災保険が適用されるので、病院での検査や治療代、入院費などが無料になります。また、障害が残った時や死亡した場合の補償もついています。さらに、条件を満たせば通勤途中での事故によるけがも補償されます。

割安な保険料で加入できる1年更新のグループ保険

勤務先によっては、グループ保険(団体定期保険)に加入できる場合があります。グループ保険は会社が契約者になり、1年ごとに更新する定期保険。毎年保険金額を見直せることや、団体で加入するため個人で保険契約するよりも保険料が割安になっている点が特徴です。万一、従業員が死亡した場合には、従業員の遺族に死亡保険金が支払われる仕組みです。

保険料は、基本的に掛け捨てになりますが、剰余金が出た場合には配当金が支払われるため、実質的な保険料の負担はさらに下がることもあります。但し、加入できる保険金額に上限が設けられているので、必要保障額との兼ね合いを考える必要はあります。

グループ保険の仕組み

おわりに

万一の死亡にしても、入院にしても、「必要な保障額=加入する必要がある保障額」ではありません。私たちは思いのほか、国や会社に守られています。しかもそれらの公的保障は私たちの税金や社会保険料からまかなわれているのです。その内容を把握していないのは、ちょっと勿体ない話ではないでしょうか。

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最新保険ランキング編集部

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